坂本九--『見上げてごらん夜の星を』「見上げてごらん夜の星を」(みあげてごらんよるのほしを)は、1960年に初演されたミュージカル『見上げてごらん夜の星を』の劇中主題歌。作詞:永六輔、作曲:いずみたく
1963年、
坂本九のカバーがヒットし第5回日本レコード大賞作曲賞を受賞。坂本九の代表曲であり、後に数多くのアーティストにカバーされた。
元々は、1960年に永六輔といずみたくが制作・公演した同名ミュージカルの劇中主題歌であり伊藤素道とリリオ・リズム・エアーズが最初に歌っていた。1963年5月1日に、
坂本九が東芝音楽工業(後のEMIミュージック・ジャパン)からシングルレコードとしてリリースすると大ヒットした。編曲者は渋谷毅である。1964年時点でシングルレコードだけで15万枚を売り上げている。
坂本は本楽曲で1963年末の「第14回NHK紅白歌合戦」に3回目の出場を果たし、目をつむって熱唱した。また、1969年の「第20回NHK紅白歌合戦」でも坂本によって歌唱されている。2003年には
平井堅が本楽曲をカバーし、最新技術を用いた坂本のオリジナル映像との組み合わせでまるで坂本と
平井堅が本当に共演しているかのようなPVが製作され、同年の「第54回NHK紅白歌合戦」でも平井と坂本の映像のデュエットが披露された。
日本航空123便墜落事故で坂本が不慮の死を遂げた直後の1985年8月21日放送のフジテレビ系「夜のヒットスタジオDELUXE」では、
森進一が坂本への追悼の意を込めて、当日歌唱予定であったオリジナル曲「うさぎ」の歌唱を急遽取り止めて本楽曲を涙ながらに熱唱。その際にスタジオにいた出演者・スタッフのみならず多くの視聴者の涙を誘った。この場面は番組史上に残る絶唱として番組が終了した現在もなお語り草となっている。
B'zのボーカル
稲葉浩志は後年、プロミュージシャンを志すに当たって強い影響を受けた場面としてこの森による歌唱を挙げた。
森進一はこの後も他のテレビ番組でも幾度か披露したほか、自身のオリジナルアルバムでも本楽曲を録音した。
1987年には日本の中学生向け音楽教科書に、1984年以後は高校生向け音楽教科書に何度か掲載されている。
2002年、全国の天文台が行ったインターネット調査で「『星』で思いつく歌」という質問に対して、ディズニー映画ピノキオのテーマ曲「星に願いを」に次いで、本楽曲が2位に選出。
「見上げてごらん夜の星を」歌詞