由紀さおり--『夜明けのスキャット』「夜明けのスキャット」は、1969年3月10日に発売された
由紀さおりのシングルレコード。2009年7月1日には初めてCDシングル化された。
作詞:山上路夫/作曲:いずみたく/編曲:渋谷毅
本曲はタイトルの通りに、1番は具体的な歌詞が全く登場せず、大半が「ルー、ルールルルー…」というスキャットで歌われる楽曲である(2番は普通に日本語の歌詞で歌唱)。大ヒットに至った火付け役として、ラジオの深夜放送が挙げられることがある。
2009年4月8日に放送されたTBS系音楽番組『あなたが聴きたい! 歌の3時間スペシャル』では、1番に具体的な歌詞が全然無い理由として、もともと本楽曲が深夜ラジオ番組内のBGMに使われていたためであると紹介されている。
オリコンのシングル週間ヒットチャートで8週に渡って第1位を獲得し、109万枚を売り上げるミリオンセラーとなった。また、1969年の年間ヒットチャートでも第1位に輝いた。オリコン調査が公式発表された時期は前年の1968年1月からだったため本楽曲がオリコン史上、通算2作目の年間1位獲得ソングである。なお、過去にオリコン総合ヒットチャートで第1位を獲得した全楽曲中、もっとも歌詞の短い楽曲としてテレビ等で紹介されることがある(インストゥルメンタルを除く)。累計売上は150万枚に達する。
1969年大晦日の『第20回NHK紅白歌合戦』に、由紀さおりは本楽曲で紅白初出場を果たした。また、同年の第11回日本レコード大賞で作詞の山上路夫が作詞賞を受賞した。2000年末の『第51回NHK紅白歌合戦』では他歌手の曲紹介をする合間に久保純子(紅組司会)と由紀さおりがトークで絡む場面があったが、その中で
由紀さおりの方からそのころ急速に広まりつつあった携帯電話の着メロが鳴り出すシーンがあり、そのメロディが「夜明けのスキャット」であった。さらに、2012年の『第63回NHK紅白歌合戦』でも、由紀さおり自身紅白で43年ぶりに本楽曲を歌唱披露し、アメリカ・ポートランドから生中継、ピンク・マルティーニとの共演で登場した。
「夜明けのスキャット」歌詞