二葉あき子--『夜のプラットホーム』『夜のプラットホーム』(よるのプラットホーム)は、奥野椰子夫作詞、服部良一作曲の歌謡曲。1947年(昭和22年)に
二葉あき子が歌って大ヒットし、彼女の代表的なヒット曲の1つに挙げられる歌であるが、もともとは
淡谷のり子が吹き込んだものであった。
当初は1939年(昭和14年)公開の映画『東京の女性』(主演:原節子)の挿入歌として
淡谷のり子が吹き込んだが、出征する人物を悲しげに見送る場面を連想させる歌詞があるとして、戦時下の時代情勢にそぐわないと検閲に引っかかり、同年に発禁処分を受けた。
その2年後の1941年(昭和16年)、「I'll Be Waiting」(「待ち侘びて」)というタイトルの洋盤が発売された。作曲と編曲はR.Hatter(レオ・ハッター、=服部良一)という名前の人物が手がけ、作詞を手がけたVic Maxwell(ヴィック・マックスウェル)が歌ったのだが、この曲は『夜のプラットホーム』の英訳版であった。そして、レオ・ハッターとは服部良一が自身の名をもじって作った変名で、ヴィック・マックスウェルとは当時の日本コロムビアの社長秘書をしていた、ドイツ系のハーフの男性の変名であった。この曲はヒットし、戦後もプレスされていった。当時を代表するアルゼンチン・タンゴの楽団ミゲル・カロー楽団によってレコーディングされた。
その後、1946年(昭和21年)7月9日、
二葉あき子が日劇の舞台衣裳の儘一発で吹き込んだ。時間にして12分弱であったという。二葉ヴァージョンは大ヒットした。
二葉盤の1968年時点での累計売上は21万枚。
夜のプラットホーム:歌詞